要望書 扇 国土交通大臣宛

平成13年5月10日

国土交通大臣  扇 千景 様

                「北総・公団鉄道運賃値下げを実現する会」  会長 吉田 治男

国土交通大臣にお会いできて

 

 拝啓。 このたび、千葉、北総・公団鉄道の沿線住民団体を代表して、 扇 大臣にお目にかかる*機会を得ましたことは、誠に光栄です。
(*実際には会えず、野田毅幹事長秘書の平井さん経由で、翌日届けていただいた。)

 団体名からもご推察いただけるかと思いますが、日本一高いと言われている北総・公団鉄道運賃に、沿線住民の多くがその運賃の高さ故にせっぱ詰まった状況に追いやられつつあります。

 「鉄道運賃を下げてください」という6万4千人近くの署名による住民の要望を受け、先に、運賃の認可権を持て居られる元運輸省、千葉ニュータウンの担当官庁・元建設省、元都市基盤整備公団ほか関係行政・関係機関に運賃値下げの要望について協力をお願いして参りました。

 元運輸省に於いてもこの事態については認識をしていただいておりまして、今後長期に亘り値上げはしないとの見解を頂いております。しかしながら、過去6度に亘って値上げされてきた高い運賃が今そのままであります。高運賃の要因は、1,300億円規模の建設債務に対する金利負担です。

 従来から財投融資は借換が出来ないとされてきました。一部例外的に借換が実施されたケースがあることを国会答弁の中で、お答えを頂き、答弁の中で、「繰上償還自体が絶対できないということでなくて、・・・・・。 いずれにしても、制度的にどういう形が、ほかの事例として出ているもの等を参考にしながら、もう一回勉強してみたいというふうに考えます。」と答弁を頂き、その後の状況をお聞かせ願うことが出来ればと考えております。

 ここに来て、同鉄道の経営に明るい兆しが見えてきました。もう一歩と言うところです。お力添えを頂きたくお願い申し上げます。要約して申し上げます。

1.同鉄道が初めて単年度黒字決算となる見込みです。
  上記1,300億円規模の建設債務の全額が25年元利均等償還と説明されていたものが(或いは私たちがそう思いこんでいたものが)、実は平成12〜13年度末までには約半分が低金利への借換が実現することが判りました。平成13年度にはこの金利軽減効果が十数億円(600億円x金利幅5%-2%=3%と仮定しますと18億円)と、通年、フルに寄与します。運賃値下げの原資が生まれつつあります。

2.財投改革を強力に進めてください。
  残る高金利(5%)の債務についても、財投調達原資の郵貯の金利も今は只同然の利息となっており、財投融資といえども高金利を課す根拠が失われつつあることです。このことは、高金利時代の郵貯は終了し、元大蔵省の財政投融資の収支バランスが、平成12年度には大幅2兆円近くの黒字が蓄積されています。一方財投から投資を受けた関係機関は軒並み、金利の重圧で経営破綻に追い込まれたり、追い込まれようとしています。まさに財投改革の必要性が叫ばれている分野だと認識しています。同鉄道にとっても、財投資金からの融資が大きな足枷となっています。
  低金利(というよりも世間並みの金利)の切替がぜひ必要です。

3.成田新高速鉄道の整備を千葉県と共に強力・細心に進めてください。
 一方、北総・公団鉄道運賃の大幅な値下げには、長期的には成田新高速鉄道の開通に期待を懸けておりますが、この鉄道はここ北総台地に1兆円を超す国費が投入されてきながら、乗客人口が増えず、ニュータウン事業も、空き地を抱え、窮地に陥っております。北総・公団線の成田への延伸は、千葉ニュータウンの活性化にとっても欠かすことができない鉄道であります。
 この鉄道により、成田空港は東京に近い空港となります。首都圏の人々に利便をもたらし、喜んでいただけるでしょう。
   
 真に必要なものに国費を投入するという点で、國策としての位置付けができる重要な路線であると考えます。また、昨今の景気の低迷する中、景気刺激策としても、成田新高速鉄道がもたらす経済効果は非常に大きなものが期待できます。
 同鉄道建設に向け、概算予算請求の段階でもあり、鋭意努力されて居られることを漏れ聞いております。右肩下がりの世の中にあって、国際航空旅客は、日本人のみならず、近辺東南アジア諸国からの増加が今後も右肩上がりがつづく世界であると考えております。
 大臣が就任冒頭に申された乗客重視の利用しやすい空港であるためにも、成田空港には国内線の増便が必要であり、昨今そのような方向に動いているように感じられ大変期待をいたしております。

 

 私ども、運賃値下げをお願いする立場から言えば、1)同鉄道の黒字化に伴い、幾ばくかの早急な運賃値下げ、2)成田新高速開業時に他鉄道運賃並の運賃レベルへの引き下げをお願いしたいと思います。この問題解決には、一鉄道会社の力だけでは困難で、どうして國の諸問題と関連しており、大臣にもお力になっていただきたくお願い申し上げる次第です。

敬 具

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