2003年8月12日 面談 北総開発鉄道(株)亀甲社長と

「北総・公団鉄道運賃値下げを実現する会」

2003年8月12日

北総開発鉄道(株) 亀甲社長、小江取締役
北実会・北勉会 吉田、倉持、水野(本埜・北勉会)、横山

北総開発鉄道(株)社屋にて。
以下は約2時間の面談の発言の全文です(冒頭の自己紹介除く)。

倉持 我々が北総線についてアンケートを取った。「乗りたくても乗れない」「転居を考えている」など、多くの意見が寄せられた。値下げがないと千葉ニュータウンの発展はない。沿線住民は高運賃を恨んでいる。そちらにもアンケートは届いていると思うが、どのような内容か。また、それを読んでどのように受け止めたか。
亀甲

前回、今回と話し合うのは2度目だが、皆さんの運動のベクトルの向け方が違っていると思う。値下げ実現可能な方法でやってほしい。ハガキを受け取っても「はい、値下げする」とは言えない。私たちは運賃を下げられないか、そのための資金の補填をしてもらえないかと努力している。中村白井市長には「会社をつぶさないことが大事。地元市町村がもっと負担を」と答えた。当社は今日倒産してもおかしくない状況にある。
会社の最重要課題は会社を存続し、NTの方々に迷惑をかけないことだと考えている。
次は債務超過・繰越欠損の状態を解消し、一人前の会社となって、自前で資金調達もできるようになること。累損が多いので、昨年度の利益が続いても累損を解消するには25年かかる。
(航空事業、道路事業、海運事業について説明・・・割愛)
鉄道事業は用地買収から線路の敷設まで全て自前で、公的な助成がないので経営が難しい。
かつては鉄道は国民のための施設という考え方で国鉄があった。一方、私鉄は儲かるところにしか線路を引かなかった。つまり採算のとれないところはやらないと言うこと。しかし、大規模住宅団地の開発が起こった昭和35年頃は国鉄は赤字でどうにもならなかった。従って足無し団地ができた。民間でやってくれという話が出てきた。民間の鉄道会社の違いで運命が分かれた。首都圏で言えば多摩ニュータウン、港北ニュータウン、千葉ニュータウンと3大ニュータウンが作られた。住民にとって一番良かったのは多摩ニュータウン。多摩ニュータウンは人口が張り付いてから京王と小田急が鉄道敷設をした。それまでは自前のバスを走らせ、十分採算がとれるようになって本線から少しずつ延伸した。大手の電鉄の一部である枝線なので、運賃も大手の運賃で利用できた。
港北ニュータウンでは横浜市が市営地下鉄を延伸した。延伸なので、本線と同じ運賃になった。
しかし、千葉ニュータウンでは京成が鉄道敷設をできれば良かったのだが、その当時は京成が銀行管理状態(倒産状態)であった。開発者である千葉県企業庁・住都公団はそれにもかかわらず足がないのに開発を進めようとし、仕方ないので、京成・千葉県企業庁・住都公団などで出資した新会社を設立した。新しい会社だから、コスト計算をして運賃設定をせざるを得ない。新しくできた鉄道会社(東葉高速、埼玉新高速鉄道、東京臨海鉄道etc,)は若干の違いはあるがみな高運賃。高運賃でなければ会社が成り立たないからだ。公的な助成制度がなかったことがそうさせている。もともと採算性厳しいところを民鉄がやり始めなければならず、しかも公的な助成制度が追いつかなかった結果だ。
わずかな公的助成はP線方式で鉄道公団に支払う債務の金利が5%をオーバーしている分の利子補給だけ。これも現在のような低金利時代では全く意味がない。
北総開発鉄道は助成制度もない、用地費も高いときに建設しなければならなかった。
それ以降の新しい鉄道事業には、少しずつ助成制度ができている(常磐新線、成田新高速鉄道についての話し・・・割愛)が、北総開発鉄道は100%自己負担で造られた。
北総開発鉄道(株)は12年度決算から黒字を計上しているが、その原因は新鎌ヶ谷から高砂まで線路を延ばした北総二期線工事の債務の殆どを占める日本鉄道建設公団の金利が下がったことによるもの。鉄道建設公団は他から資金調達し、用地を買い、建設をして、管理費などを上乗せして、金利を言ってくる。原資の最大のものは財政投融資。その資金は郵便貯金と簡易保険。簡易保険は固定金利であり、そこから借りたら金利が下がることはあり得ない。償還は25年元利均等払いであるが、他に公団債という鉄道債券に分けられ、鉄道債券は10年で切り替わるので、平成11年に借り換えがあった公団債が10年前と比べ低金利になった。かつては利子補給があって5%であった金利が最近は2.3%になった。平成11年までは年間60億円もあった支払い金利が14年度は27〜28億まで下がっている。まさに半減した。それが利益を生んだ原資。もし、また7年後の借り換え時に金利が上がっていれば、あっという間に当社はまた赤字になる。現在よりも少しでも収益を上げたい、いざというときには対応できるようにしたいので、減収・減益につながる話は全くできない。
今、私どもが何をしているかと言えば、社員を総動員して増収につながるような努力をしている。どこの鉄道会社よりも社員は営業努力している。日本一だ。同時に、地元自治体に今からでも遅くはないからと公的助成をいつもお願いしている。助成をしてくれている沿線自治体は一つもない。出資も微々たるもの。印旛村や本埜村は出資すらない。千葉県・都市公団からいろいろ援助を受けているが、公的負担ではない。ディベロッパーとしての負担をしているだけ。県のお金は企業庁から出ている。これはディベロッパーとしてのもので、千葉県知事部局からではない。東葉高速、常磐新線、成田新高速鉄道への援助は知事部局からだが、当社には所謂公的負担はされていない。これはおかしいではないか。今からでも公的負担があれば、会社は減収にならずに運賃の値下げが可能だ。そのことを常々申し上げ、最近ある程度の感触は出てきている。これはどうなるか分からないが、言い続けたい。皆様も地元自治体に向けて公的負担を出すよう動いてほしい。現在の状況で、増収になる当てもなく割引率を上げようなどと判断したりすれば、背任罪にもなる可能性がある。ゼロ回答で心苦しいが。

倉持 私はハガキの内容とそれに対してどう思われているかを聞いたのだが。そちらに行ったハガキの内容を知りたい。
亀甲 お気持ちは分かっても実施できない。残念ですが。
小江 ハガキは会社でもまとめている。こちらには934通来ている。(吉田会長が資料を受け取る)社長も気持ちは受け止め、全部に目を通している。934通のうち、会の方から持ち込まれたのが484通あるが、これには意見表記が少なかった。当社へ直接来たものには意見を手書きで書いてあるものも多く、気持ちも分かりキチンと対応したいと考えている。
倉持 北総線が通ってから25年、最初から高かったが利用者は黙って利用してきた。しかし、3年に1度値上げし、今利用者は悲鳴を上げている。私たち北実会は値下げを実現するために市長にも会い、県にも国にも何度も足を運んでいる。県から「下げるように」と来たのではないか。住民がうるさいから、と言って良いから、会社としてももっと国・県に強く言えないのか。
亀甲 強く言ってきたから倒産しないでここまで来た。
倉持 つぶれた方が良い、と利用者は言っている。県にも実行可能な提言をしてほしい。
吉田 私たち住民団体は国・県に行った。しかし、たらい回しにされたという思いだ。当事者の姿勢が大事と思う。前回、私たちは亀甲社長にキチンと対応してもらったと考えている。国会答弁で「財投の問題は国の根幹に関わることなので、借り換えで金利が下がることはない」、とされたが実際は金利が下がった。10年で切り替わる公団債の話しもなかった。金利が下がって北総開発鉄道が経常黒字となって3年経っている。それを知った行政が何もしていない。14年度で言えば、125億の収入があるが、どのようにしてその収入が入ったか、について(北総開発鉄道の事業)報告書に触れられていない。それに触れているのが、このアンケートだ。利用者は苦難の中で懐に手を入れられてお金を持って行かれるような感じがある。通学定期はその最たるもの。財務がうまくいかないからほっといて良い問題ではない。犯罪的要素を持った問題で、独占企業といえる。鉄道は公共的な利用者のものともいえる。それが、住民の怨嗟を買うような中で経営されていることに黙っていられない。鉄道事業法16条にあるように儲けすぎを大臣が是正を求められる段階に来ている。いつまで行政が放置していて良いのか、まさに行政の怠慢だ。もうたらい回しにしないでほしい。北総が運賃値下げをする姿勢(特に通学定期を下げる姿勢)を持ってほしい。そこに私たちが協力できるならばしたい。高運賃がNTへの入居を間違いなく阻害している。通学定期が高いので、「千葉NTに入ってくるな」とメッセージを出しているようなもの。
ここは亀甲社長に頑張ってほしい。亀甲社長は千葉急行を処理し、京成から信頼を得て北総に来ている。国土交通省でもエースであろう。国に対し、利用者の声を亀甲さんが伝えてほしい。まずは通学定期の改善を。そうすれば利用者感情が良くなる。
亀甲 期待はありがたいが、できることは限られている。当社は儲かっている、とは言えない。資金繰りは公表されてないが、二期線の元金を猶予してもらっているから今までは何とかできた。一期線の元金返済は平成15年度で終了する。この部分の利子は7千万円。利子は当期の金利が2.3%だからあと27億円となる。今は平成16年から始まる元利返済にお金を貯めている段階。京成・企業庁・公団に泣きつくしかないが、今企業庁・都市公団は頼れない状況だ。鉄建公団は利子滞納分が元金に加算される方式なので、二期線の利子も一生懸命払っている。千葉急行が倒産したときには京成が450億円、千葉県と千葉市・市原市が50億円出した。もし北総が倒産すればその倍額以上かかる。京成は成田新高速導入に対し、スカイライナーの取り替えなどでお金は苦しい。仮に京成と合併することを考えても、そのためには当社の累損が無くならなければできない(法的)。正直なところ「私たちが悪いのか?」と言いたい。倒産しないようやっているだけ。定期の割引については鉄道会社の福祉的側面であり、大手は割引率を引き下げの方向だ。定期運賃を一旦下げたら上げることは許されない。
倉持 今が許されない状況ではないか。空の電車を動かしている。
亀甲 北総は一日8万5千人を運んでいる。通学時間には空ではない。
吉田 通学定期は他の会社の4倍の値段を2倍にしてくれと要求している。他より安く、とは言っていない。
横山 定期の割引が福祉的というのはおかしい。北総はどの距離でも割引率が一定だが、京成は成田や公津の杜から上野間のように距離が長い程率を高く設定している。福祉ではなく経営の戦略だろう。福祉とは行政的な言い方で、利用者と企業との関係ではない。
亀甲 京成は懐が広いのでできる。長く距離を乗って他線に移ってほしくないのでそうしている。
水野 1.営業報告について聞きたい。輸送人員が昭和54年3月の開業以来、対前年度比で初めて減をしたとある。長引く少子高齢化と沿線開発が低調であるためと2つの理由を挙げている。ただし、この1年で戸数は421戸増えているから人は増えているはずだ。それでも利用者が減っているのはなぜなのか。千葉ニュータウンは支線が無く単線で、その沿線に人が増えているのに輸送人員が減っている理由は上記2つの理由の外にもあるのではないか。「世の中は全てこうなのだから減って当たり前」としている、所謂他責の要因ばかり挙げているが、それは違うのではないか。利用者が、高運賃故に利用しない、利用の回数を減らす等の自己防衛をし始めているのではないか。自責の要因を考えてもらわないと解決しないのではないか。
水野 2.旅客誘致対策を取っている例がコスモス結婚式、都内児童の遠足誘致など書いてあるが、課や部内で報告する日常の営業の範囲でないか。会社上げてどこにも負けない営業をしている、と報告する内容ではない。
亀甲 認識が違う。
水野 3.今後の課題として3つ掲げてある。その中で特に、千葉NT開発については前回も小江さんから「もっと開発を進めるよう、皆さんからも働きかけを」とあったが、では御社は企業庁・都市整備公団に具体的にどんな要請をしているのか。公団は線路も持っていて影響は大きいはず。特に気になるのは、千葉県総合企画部から「値下げをして下さい」との要請があった事への北総開発鉄道の返事として示されている中に「通学定期の割引率を上げても大幅な旅客需要の喚起は期待できない」と書いてあるが、そんなことは当たり前のことだ。また、「支援の関係者である都市整備公団から減収につながる措置については・・・」とあり、公団から釘を刺されているから値下げできないと書いてある。以上の2つの事から、北総開発鉄道は企業庁・公団に何を要請し、どんな答えを得ているのか。
小江 (県の文書は)「うちからそう言ってきた」、と言う言い方をしている。
水野 4.経営的に一番大きな問題だが、二期工事の1019億の償還が平成16年から始まり、しばらくは蓄えがあるが、何年か先には京成に頼るしかない、と言う話しだった。鉄道会社については、初期投資のあり方が問題だったので、公的資金を入れてやるようになってきた、と言う話しが(社長から)された。これから50年、100年、200年と生きてもらわなければならない会社なのだから、今からでも初期に戻って国・県を入れて北総開発鉄道をどうするか抜本的解決策を採らないと乗り切れないのではないか。計画初期ならば別だが、今このような状況で地元の市村にいくら求めても財源難でお金は出てこない。小手先ではなく抜本策を考えてほしい。
5.決算書の最後に追加情報として「債務超過だが倒産しない」とある。今のような論理ならつぶすべきだ。今の世の中に株式会社として「こういう理由があるから経営を安定させるために高運賃で継続をさせなければいけない。まず借金を返さなければいけない。」と注力をさせる努力は違うのではないか。ここにこう書くのはまずいのではないか。
亀甲 私どもが書きたくて書いている訳ではない。
水野 分かっている。だけど、こういう事で(経営に)何ら問題ない、とする問題の提議の仕方が問題だ。問題はあるのだ。高運賃のまま継続してはいけないのだ。
亀甲 このまま引き受け手があるはずがない。京成はできそうにないし、県や都市公団が代わりにやってくれることもない。
水野 それはその次に考えればよい。
亀甲 その次と言っても鉄道止まってしまってはどうしようもないではないか。
水野 そんなものはどうにでもなる。私ならつぶすべきと考える。
亀甲 本気で言っているのか。それが会の総意と受け止めて良いのか。
北実会メンバー 同意。
水野 運賃を高運賃のまま継続させるならつぶすべきだと考える。絶対に。
亀甲 それなら話は違う。高運賃でなければ(会社は)継続できない。足を確保する必要があると思っているので、話し合いの余地はない。
水野 では具体的に聞きたい。会社とは一体何か。株式会社とは何か。
亀甲 鉄道というものは住民のための足であり、・・・
水野 鉄道のことは次に話しをしますから、まず会社とは何か教えてほしい。
亀甲 ・・・・。
水野 では、会社は何のためにあるのか。
亀甲 最近の欧米流の考えもあれば・・・。
水野 ですから、社長はどう思われているか。会社とは何か。会社が存続する意味は何なのか。会社を経営するとはどういう事なのか。
亀甲 いずれにしても、今のご意見が会の正式なご意見ならば話し合う余地はない。私どもは高運賃であってもやむを得ず、会社を存続し地元の足を確保する必要があると思っている。
水野 事業報告の中に御社の企業理念が入っていない。お客様を最優先にする、と言う京成グループのはあるが、「お客様を最優先に考える」とは具体的にはどういう事か。
亀甲 何を言いたいのか。運賃のことか。
水野 だから、具体的にどういう事をやればそこを達成したことになるのか。
亀甲 接遇です。お客様に対しての・・・・。
水野 営業報告を読み、先ほどの鉄道の歴史を聞いて、私も小さいが会社経営をしていたので、会社のこと、貸借対照表のことはある程度は分かる。私は赤字会社から黒字会社に変えて辞めた。リストラもやった。その時「会社とは何か」、「誰のためにあるのか」、「誰のために仕事をするのか」、社員ともやり合った。今、亀甲社長は値下げができない理由ばかり言っている。それはこれだけ借金を負わされて居るから仕方ないのだ、と聞こえる。借入金の処理の仕方によっては違ってくるのではないか。
亀甲 処理の仕方、というのは良い案がない。この金は元をたどっていけば郵便貯金、簡易保険であり、未だかつて債務を免除した例はない。旧国鉄が解体の時ですらできなかった。
水野 できない理由はあるだろうが、御社だけではどうしようもないと思っている。県や国を巻き込んで、地元に愛される鉄道になってほしい。地元の市町村に補助や出資を求めるよう運動してくれと言うような小手先の話しではなく、できない話ではなく、もっと基本的な話しをしてほしい。
亀甲 できない話というなら、話し合いを続ける意味はない。
横山 社長が持って行く先が違うと言ったが、私たちは会社をバックアップするために今日話しをしに来た。だから良く話を聞いてほしい。
亀甲 つぶれても言い、と言うなら話しにならない。
吉田 私どもは(会社を)つぶすために来たのではない。
亀甲 高運賃でなければつぶれるわけですから。今まで、国・県企業庁は私どもの会社をつぶさないためにいろいろなことをやってくれた。今まで支援してくれなかった沿線市町村に次の手を向けようとしている。
水野 そこが違う。
倉持 利用客が高い運賃で乗っている。市からお金を出すのは同じ事ではないか。
横山 会社がアンケートを取らなかったことはおかしいと思うが、今回、私たちが勝手にアンケートを取って会社にも送ってほしいとお願いしたら、会社に届いている。今、会社の経営は高い運賃を前提にしている。それでは入居が増えない。利用者の不満が爆発するかもしれない。北総の経営も将来危機があるのではないか。届いた声を利用して、値下げの道を探ってほしい。値下げしたらつぶれると言うが、今そう言う会社はあるのではないか。
亀甲 鉄道会社ではない。マクドナルドはつぶれても困る人は少ないが、私たちがそうなったらNTの人は困る。
小江 皆さんは倒産しても良いから値下げしろ、と言っている。
水野 違う。高運賃を持続するなら、倒産して仕方ないのでは、と言うこと。
亀甲 高運賃を持続しても資金は足りなくなる。
水野 だから今から何とかする方法を探る必要があるのでは、と言っている。
倉持 やっぱり増客だ。
小江 下げれば増えると言うことについては、水野さんが異論を言っている。
水野 いいや、それは通学定期のことだ。
小江 いつも言っているが、通学定期を20%下げても、それを補填できるシステムができるか。先ほど「株式会社とは何か」という質問があったが、鉄道会社も株主の委託を受けている。存続が前提になっている。出資しているわけだから。公的資金が入っているのだから。
水野 それは表向きの話しで、今の思いは違うのではないか。金の出し方が足りなかったのではないか。
小江 もちろんもっと出してほしいと言っている。千葉ニュータウン開発者は株主だから半期ごとに決算説明をしていて、そのたびにお願いしている。もういっぺん話しを戻したい。基本運賃は無理だから、それは会の方も妥協して、通学定期の割引率だけは何とかできないか、と言う話しですよね。
吉田 当面ね。
小江 下げた場合の減収を補填してほしい。それを会として地方公共団体にお願いすればいいじゃないか。
水野 経営の方向が違う。それは、国や県に求めること。市町村じゃない。1000億の借入金の所を国や県にしっかりやっているか。
亀甲 もう20数年もやっている。
横山 二期線の工事費が問題だ。開発者負担が160億円は後で入っているが・・
亀甲 二期線は開発者負担金はない。ありません。
横山 多摩ニューの京王や小田急の場合は半分以上開発者負担金が入っている。おかしいではないか。二期線は多分ニュータウン線ではなかったという位置づけなのだろう。
小江 そうではなく、さっき社長が説明したように、向こうは既存の本線から延ばしているからだ。こちらはそうではなく、千葉ニュータウン事業を早く仕上げたいとどんどん家を建て、鉄道もそれに合わせて先に作れということだったので京成から延ばすのではなく、最初にニュータウン内から作ってしまった。
水野 だから基本に戻って根本から話しをしませんかと。
小江 それはもう何十年の話し合いになるが。
倉持 社長も苦労して経営してきて、今これ(アンケート)が手に入ったわけだからこれを使って押してほしい。
亀甲 それが無くても、みな分かっている。安いなどと思っているわけではない。
小江 北体協は50年代からずっとやってきている。彼らはしょっちゅうがんがんやっている。
横山 誰のことか。
小江 北総地区交通問題対策協議会、山本さんらだ。そう言う声は承知している。選択肢として今の状況しかない。話しを戻しましょう。基本運賃はしょうがないと。通学定期だけは拡大してくれと。今どうするかが問題だ。話しの範囲を拡大しても仕方がない。通学定期の割引率を拡大したら減収になる。債務超過だから融資してくれる銀行もない。従って減収分を補填してくれるところを探すしかない。水野さんは国や県に向けろ、と言うが。
亀甲 国や県は会社をつぶさないために手だてをやってくれている。
横山 つぶさないと言うことであれば、鉄建公団はズーッと金利が入ってくる今の会社の状態が良いと思っているのではないか。
亀甲 減免は旧国鉄の時もできていない。何故かと言えば、郵貯・簡易保険に波及するから。その固定金利は変わらないから。今借りれば金利が少ないかもしれないが、私どもは25年前に借りている。固定だからやりようがない。
横山 実際は固定金利ではない。毎年の金利表を見ると・・・。
亀甲 国の制度で、どれだけぶつかってもだめ。国鉄は清算事業団を作って、そちらに付けをまわした。くどいようだが、国・県・公団は私どもがつぶれないようやってくれた。これ以上できない。だから今度は市町村にお願いしたい。
横山 県の文書公開制度で得た文書に平成6年に値上げの約束事がかかれている。北総は約束を果たしたが、県・鎌ヶ谷は開発が進んでいない。それについてどう話しをしているのか。
亀甲 年中話している。ただ、自分でやる話しでないから。
横山 利用者からあの約束事を見て、何が問題かと言えば「利用者の視点が入っていない」こと。だから、「会社経営は誰のためにやるのか」という疑問がでる。北総の経営陣にとって利用者の視点はどこに位置づけられているのか。約束事では、まず高運賃を決めて、増収を図ることを約束させている。それが一番の間違いだ。
小江 会社は皆さんのことを一番考えている。皆さんのようにアクティブな方ばかりでなく、声を出せない人もいる。
横山 だったら、2〜3年前に公団がやったアンケートで、定期を持たない人は月1回しか乗らないという、会社から見れば屈辱的な結果が出ていた。それでありながら、公団に鉄道使用料をキチンと払わさされている。利用者に目を向けた姿勢が全く読み取れない。
亀甲 何のために会社があるのかと言ったら、利用者のため、利用者の足を確保するためだ。今の高運賃でなければ会社はやって行かれないのだから、そうでない(安く)とすればそっちに向かって運動をやってほしい。それができないというならば一緒にできない。
倉持 今の時代どこの会社も負債がある。でも客との間は愛があるはずで、一人でもお客様がほしい、そのためにはあらゆる手段をとって増客すればよい。亀甲社長には愛がない。
亀甲 愛があるからつぶさない。それが無ければとっくに精算している。
小江 皆さんのアンケートは1000通だが、その蔭にはもっと大勢の人がいる。ニュータウンの住民が増えれば運賃を下げれるが、そのためには住宅を安く売ってもらいたい。今までの価格設定の仕方から逃れられないなら(公団の分譲価格は)やすくできない。
水野 それを北総にも言える。
小江 お客さんを増やせという話しだから、住宅を安くすれば入居が増える、と言った。同じ新住法の多摩ニュータウンでは時価処分してマンションが増えている。千葉ニュータウンで年間入居が421戸あっても何故、減収したか、と先ほど尋ねられたが、入居者の高齢化・リストラなどによる利用者減を1000戸、700戸の入居があれば下支えできるが、421戸ではできないと言うこと。また入居が毎年700戸、800戸に増えれば、輸送人員は増える。
水野 税金投入を考えなければうまくいかないだろう。
亀甲 国や何やはあれやこれや入っているから、今まで一銭も入っていない市町村にお願いしたい。
横山 平成6年に県、公団、京成が入って約束事で値上げの構造を作った。それに対し、運賃が高いという運動が起き、運輸省が認可をしていたことに対して、「値上げは当面しない」という見解を出した。あれは普通で言えばとんでもないことのはず。増収を図らなければならないところを増収をストップさせたわけだから。国も必要に応じてそういうことをやる。多額の債務と金利の部分を何とかしなければいけない。それをするところが運賃値下げとリンクしているはず。そこに力を注いでほしい。
小江 地方公共団体にとって本当に鉄道が必要かどうか。必要なら、「どうにもならない」と言っているのだから資金提供があって良い。印西が600万円、白井市が2000万円の出資は少なすぎる。
吉田 営業収支のところでもうプラスになっている。これは間違いなく運賃が高いと言うこと。そして資本収支のところが大きくマイナスだ。今28億の金利がある。それを下げてもらうしかないだろう。
亀甲 言いべくして、実現はできない。くどいようだが、過去にいろんな要求をして一切ダメだった。
吉田 鉄建公団から借りているのが99%。
亀甲 その大半が財投だ。
吉田 国に対して共同戦線を張らないか。
小江 私たちは黒字だと言われているが、資金的には黒字ではない。
吉田 手を打たないで、このまま続けると、せいぜい年間の黒字は10億円になる。税金がかかると10億円を切るかもしれない。年間40億円ぐらいの黒字を得なければ将来がない。そのためには大改造しかない。
横山 鉄建公団の金利を公開したらどうか。理屈がある金利ではないだろう。年々の金利表からは理屈があるとは思えない。
亀甲 理屈はある。原資からの金利、公団が負担する金利がある。政治が介入してやってくれればいいが、過去20数年間だめでした。
横山 低利の民間資金をもっと入れてもらえば良いではないか。
小江 それは違う。特殊法人といえども借り入れには格付けを取らなければならない。鉄道公団もうちや東葉高速などの大変な会社を持っている。それが何とかうまくいきますよ、と説明して、格付けを取っている。
横山 金利を下げてもらえれば、もっと営業収支は良くなる。
吉田 経営者にとっては守らなければならないことでも、利用者には守る必要はない。ばれた方がよい。
小江 うちの固定資産税は年間4億円。それをすべて減免してもらえれば原資がとれる。統一的にできるかどうかだ。
吉田 それにしても、営業外収支の赤を下げるのが第一の方策。
亀甲 分かるが、できないこと。金利は複利で、待ってもらっている債務も金利を取られている。
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民間鉄道会社の形を取りながら儲からないところもやらざるを得ない状況がありながら、国鉄が儲からないところをやっていたこともある。北越などがその例だ。
(資料を配られて)
会社も手をこまねいているわけではない。今度敬老パスを発売する。9/1〜30まで、一ヶ月乗り放題。地方公共団体でも人口2〜3万のところで敬老パスを出している所がある。印西市や白井市よりも小さく財政の厳しいところだ。北総開発鉄道沿線自治体では無いでしょ。こちらに届いたハガキ943通にもあったが、高齢者が動きたくても動けない、友達もよべない、24通あった。これは何とかしなければならないのと、乗ってもらえば収入が増える。本来は地方公共団体がやるべき事を我が社でやることとした。70才以上の人はこのパスを持っていれば一ヶ月乗り放題。通勤定期を買えば3万2千円するところを7千円だ。必死になって考えた。やっていることを笑わないでほしい。皆さんのハガキを無駄にせず、社長も全部読んでいる。皆さんが努力されたことには敬意を表した、と言うことだ。
倉持 夏休みサービス?
亀甲 それは別途親子っこ切符として既にやっている。
小江 敬老パスは、お彼岸や敬老の日にちなんだサービスだ。時間制限もない。
倉持 時間制限があるとサービスにならないから、これは良いサービスだ。
横山 導入するにあたり利用者の声は聞いたか。
亀甲 わざわざは聞いていない。
小江 北対協は昭和55年頃から活動していたが、そのころから話しは聞いている。開業して以来一貫して運賃は高かった。しかし、当時リタイアした人はいなかった。今、高齢者が増えてきて、その声は強いだろうと言うことで本来は地方公共団体がやるべき事を取り組む。皆さん税金を払っているのだから、「鉄道が絶対必要、足を確保しよう」とするならコミュニティバスなどでお茶を濁すのでなく、こういう福祉的な乗車証に補助してほしい。
水野 市町村合併のワークショップをやっているが、吉田さんは8回全部参加した。そこで、この地域全体をコミュニティバスを走らせよう、という話が出ている。
小江 やれるのならやってみればよい。
吉田 鉄道と競争する、という考えではなく、駅へのアクセスバスであり、隣の駅までは行くような形だ。北総線は、背骨の役割をしてほしい。定期と定期外の利用割合はどうなっているか。
小江 7割が定期。
横山 パスネットなどを使う人が増えて、定期利用者が減っているのではないか。定期の割引率が低く、週休2日の人に取り、定期のメリットが無くなっている。しかし、定期を使わなくなると、乗り控えが始まるのではないか。
小江 企業が通勤手当として6ヶ月分を支給してしまうと言う問題もある。
話は分かった。努力はしている。
倉持 私の質問の答えが出されていない・・・。

以上。 


        記録文責:横山

 

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